伊那食品工業というかんてんをつくる会社の社長の塚越寛さんの書いた本を読んだ。
大きな字の本なので大変読みやすく、共感できる部分のとても多い本。

二宮尊徳
遠きをはかる者は富み
近くをはかる者は貧す
それ遠きをはかる者は百年のために
杉苗を植う
まして春まきて秋実る物においてをや
故に富み有り
近くをはかる者は
春植えて秋実る物も尚通しとして植えず
唯眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく
故に貧窮す

100年カレンダーが会社に貼ってあって新人研修ではそれをみて自分の命日を書き入れることから始めるそうです。

年輪経営で木はどんなときでも年輪を刻んで生長する。かんてんパパで大ヒットしそうになったときも会社を急激に大きくすることはせず多方面からの誘いを断ってゆっくりと成長することを選んだってすごい。
新しい技術がヒットするってわかっていてももう少し待って、少しずつ成長なんて非常に難しい判断。現在は、時機を逸してしまっては成長できないのではと考えるのが普通。それなりに自信があるからなのだろう。

「幸せになりたかったら、人から感謝されることをやる」
まさにこれ。私が先日の学年集会で話したこと。
私は、「人の価値は、人のために何がやれるかで決まる」と言った。
文科省の教育改革も批判していて、テストでいい点を取れるようになっても国際競争を勝てるか?さらには、人間はどう生きるべきなのか。どう生きるのが正しいのかを教えるべきだとしている。
「よい人」と「いい人」の違い。人間味、あたたかさ、人の気持ちがわかる。
立派・・・人に迷惑をかけないこと
小さな立派・・・人に迷惑をかけない人
中くらいの立派・誰かの役に立つ人
大きな立派・・・社会の多くの人に役に立つ人

人件費はコストではない。会社の目的。
会社の利益はうんこ。余分な物。
会社は社員が幸せになることが目的
信頼関係は何より大切。その価値にあった代金をきちんと払う。買いたたいたりしない。人件費が安いからといって中国や東南アジアに進出しない。そこから材料を輸入もしているが、現地を育てること、信頼関係を作ることを大切にしている。

まさにその通りだと